第16回日経ニューオフィス賞 受賞オフィス紹介

2003年度 第16回日経ニューオフィス賞

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中沢フーズ株式会富士ゼロックス KDIスタジオ
ニューオフィス推進賞

●企業名・団体名: 富士ゼロックス株式会社
●所在地: 東京都港区赤坂2-17-22
●オフィスの種類形態: 本社、既存、賃貸ビル
●オフィスの延べ面積: 120m2
●業 種: 事務用機械器具の製造および販売
●使用開始時期: 2002年11月
●入居者数: 9名
●社内の推進部門: Knowledge Dynamics Initiative (KDIグループ)
●建築設計:  
●オフィス設計: 日本スチールケース、メック・デザイン・インターナショナル
●施 工: MTファシリティサービス



創造性とコミュニケーションに重きを置き、それらを可能とするために機能性・フレキシビリティを備えるというコンセプトの下に、ナレッジマネージメントを実践する企業としてのブランドやイメージも明快に表現されたオフィスとなっている。情報にいつでも、どこでもアクセスできる環境であると共に、ミーティング及びコミュニケーションスペースを設け、フェイス・ツー・フェイスのコミュニケーションを促進している。全体におしゃれでクリエイティブな空間に仕上がっており、ワーカーのモチベーション向上、顧客の信頼感も確保されている。


(カジュアル応接エリア)
赤いソファは、応接や待合せに使用しているリフレッシュエリア。PCを使用したり、書き物をしたりするのではないカジュアルな打合せにも使用される。過酷な業務をこなすナレッジ・クルーが休憩をとる(くつろぐ)場所としても、活用されている。(ソファを2つ並べることにより、休憩のために手足が伸ばせる簡易ベッドに早変わりできる。)

(ライブラリ)

デッキの左側は、待合スペースをかねた、ライブラリである。6竿ある本棚には、洋書・和書を問わず、「ナレッジ」に関するビジネス書が数多く並んでおり、他部門の社員が閲覧や利用に訪れることもあるほどの品揃えである。また、真善美を追求するための哲学や芸術・建築に関する書籍を揃え、知的武装庫としての知的環境空間を日常生活のなかに取り入れた。

(コラボレーション・スペース)

会議、打合せに使用するエリア。お客様との会議や、パートナーとのコラボレーションのほか、ナレッジ・クルーの「フェイス・タイム(全体会議)」にも利用されるメインとなる場。エリアの中央にあるのは、丸みを帯びた三角テーブル。長方形のテーブルは、相手と正面から向き合う姿勢を強いられ、心理的な「敵対関係」を作りがちだが、三角形を用いることにより、これを回避している。正面には、50インチのプラズマ・ディスプレイを配置、プレゼンテーションだけでなく、日常的にBS放映などさまざまなメディアの映像を流すことができる。また、外出先のクルーの携帯電話(FOMA端末)から、同期映像をディスプレイに映し出すことが可能である。

(ブレスト・キャビン)

「ブレスト」は、ブレインストーミングを縮めた造語である。ここはナレッジ・クルーの知的格闘技の場である。もっとも熱い議論をすべく、ドアや壁の色にあざやかなオレンジを配した。熱い議論から、知を創造させるための環境づくりと道具を徹底して提供している。入り口の右側と左側の壁は全面ホワイトボード。ドアの横は、全面ガラスとし、議論の透明性を確保し、ナレッジ・クルーは好奇心により飛び入り自由としている。

(執務エリア)
個空間の中央に位置づけられているのは、ショート・ディスカッション用、あるいはコーチング用のエリアである。ナレッジ・クルーは、同時に複数のプロジェクトを抱えることが常であり、打合せも、都度ダイナミックに変化する。必要に応じて、すばやくこのエリアにノートPCを持って集まることにより、機動力のある即打合せが開始できる。また、4つのテーブルを、人数やチームにあわせて自由自在に組み合わせることで、複数の打合せを同時に進めることが可能。その際には、中央の観葉植物が、不必要な視線を遮ってくれる。

(DEN (書斎))

ナレッジ・クルーが、沈思黙考や集中して知的創造活動をするナレッジ・ワークプレイス。入り口のドアノブには、札がかかっており、「Do Not Disturb」は、「取り次がないでください」を意味し、知的逃げ込みの修道院として機能する。このサインが表示されている場合には、緊急時以外にノックされることはなく、知創活動に集中することができる。部屋内に使用されているのは、アメリカンチェリー材の重厚な家具(中古品)で、知的創造活動に専念するクルーに最上質の環境が保証される。きわめて広い机上面(U字)を持っており、書類を広げてのびのびと知を編集するのには、最適の空間である。

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